竜宮城と呼ばれた奄美にある大島海峡
奄美大島には自然豊かな大島海峡という海峡があります。
この大島海峡実はかなりすごいんです。
今日はこの大島海峡のご紹介をさせていただきます。
■大島海峡ってどこにあるの?
奄美大島の北部にある奄美空港から2時間程、車で移動した瀬戸内町に位置します。
大島海峡自体は、奄美大島本島側と加計呂麻島の間に位置しています。
■大島海峡の特徴
奄美大島本島側と加計呂麻島の間にある水深50-70mある海峡です。沿岸はリアス式海岸となっています。
奄美大島本島と加計呂麻島に囲まれた海峡であることもあり、波も静かで船の避難地域にもなっています。
この広大なリアス式海岸に200種類以上とも言われる珊瑚が生息しています。
リアス式海岸とは?
浸食で多くの谷の刻まれた山地が、地盤の沈降や海面の上昇により沈水し、複雑に入り組んだ海岸線を指します。
■大島海峡で行われている主な産業
①養殖業
そんな自然や地形にも恵まれた大島海峡では真珠貝の養殖やクロマグロやカンパチなどの養殖業も盛んに行われています。
クロマグロに関しては、2015年に養殖日本一になった実績もある地域でもあります。
そんなことも記念されこのようなリアルで大きなクロマグロのモニュメントがせとうち海の駅という場所の近くに設置されています。
インスタスポットでもありますので、瀬戸内町に来た際には写真を撮りに行ってみてください。
②観光業
広大で静かな波の大島海峡ではダイビングやシュノーケリングや釣りといった観光業も栄えています。
水中に入ってみればわかりますが、珊瑚も満喫でき、綺麗な魚たちも身近で見ることができます。
女性であればまるでマーメイド気分で水中を楽しめることでしょう。
また運が良ければ、イルカや亀にも出合うことができます。
まさに自然と一体化する体験ができる観光なのです。
奄美大島に来た際にはぜひ観光業も満喫してみてください。
■昭和40年の大島海峡に関しての記事
昭和40年に当時町長だった川井順英町長のころに遡ります。
そのころ大島海峡を国立海中公園にしてほしいと国に陳情をしていたそうです。
そして太平洋資源開発研究所の白井所長ら3名が5日間に渡り瀬戸内町に訪れ、選定する予備調査を行いました。
白井所長らは、瀬戸内町役場と意見交換も行い、「大島海峡は竜宮のようにすばらしく国際的な海中公園になり得る」と語ったそうです。
また白井所長の話によると、世界ではアメリカのフロリダ海沿岸、オーストラリア沿岸の二か所が国立海中公園になっており、日本でも機運が高まっているころだったそうです。
そして白井所長は大島海峡の事前調査を終えて、海中公園設立委員会の席上田村氏から奄美が海中公園に適しているかという質問があり、今後大島海峡も調査対象地域に加えるべきだと答え、さらに下記のように答えています。
「大島海峡は竜宮城のように美しい海が開けている。将来航空ローカル線ができるとのことで船便も多いから交通の心配はいらないと思う。水中翼船、宿泊施設など受け入れ態勢が必要。海中公園にともなう付帯施設(海洋博物館)は陸上で見せて知識を得る困難さがあるが諸条件が充たされたらアメリカ、オーストラリアに劣らない第一級の国債的海中公園になる条件を備えていると思う。」
場所選定が一番お目的だったが条件として、
①海が透明
②めずらしい生物が多い
③その海が半永久的に保存されること、老化しないこと。例えば陸上から土砂や部落からのごみの流入がなくいつでも清潔であること
④人家が少ないこと、工場がないこと
⑤他の産業との関連がうすいこと
を基礎にして調査した。
その結果、大島海峡の東部地方(清水、嘉鉄蘇刈ホノホシ、対岸の安脚場)の一帯は陸上からの景観は一級。海洋条件も青が非常に強くコバルト色ですばらしいが悲しいことに珊瑚礁が死滅している。東部の有利な点はホノホシの小湾はマリンランド、イルカ、小型クジラ、大型魚の放飼に最適だと思う。また久慈湾一帯は観光面の利用に理想的である。
などの意見を残しています。
■㊗1974年に奄美群島国定公園に!
昭和40年ごろから行われた陳情が実を結び1974年に大島海峡は奄美群島国定公園となりました。
2017年には名称が変わり、奄美群島国立公園となりました。
それだけ他地域と比較しても素晴らしい場所だということですね。
■日本一大きなシーカヤックマラソンも開催される!
この広大な大島海峡では毎年7月にシーカヤックマラソン大会が行われます。
毎年この大会後の後夜祭のイベントもアーティストやタレント、芸人などの出演もします。
この大会は記録を狙う人もいれば、友達と楽しく想い出作りで参加される人もいますので気軽に参加できる大会でもあります。
ぜひ大会後はお酒が飲める方はAMAMI GARDENを!
お酒が飲めない方はクラフトソーダKYORAを飲んでくださいね。